© 著作権: リチャード・オブライエン(Richard O'Brien)、 2004年4月27日
パパがサイレント・ビー*と配管工事に行った日!
このお話は、ある晩の夕食の時から始まります。
ママとパパとスーザンとクレメンタインは食卓をかこんで、この前おばあちゃんが来たときに食べたローストで作ったラム(lamb)カレーを食べおえたところでした。
女の子たちはいつものように元気いっぱいです。
スーザンは宿題で大忙し、クレメンタイン はお絵かきをしていました。
ママとパパは一日の仕事を終えてちょっとお疲れのようです。
デザートの果物を鉢から取って食べながら、ママはグラスにまだ半分残っている赤ワイン、パパはいつものペールエールを飲んでいます。
スーザンは明日のスペルリングの授業のために単語の変化を勉強していました。
“Farm - Farmer”
“Teach - Teacher” 、スーザンは大きな声で読みました。
ママは鉢に手を伸ばしてプラムを取り、それを指差し、にっこり笑って「プラム(plum)」 といいました。
それからパパを指差して「プラマー(Plumber)」と言いました。
スーザンとクレメンタインは困惑して顔を見合わせました。
二人ともパパが床下とかパイプで有名なことは知っていましたが、それがプラムと何か関係あるのでしょうか?
「冗談よ」とママは言いました。
「パパはサイレント・ビーと配管工事をしに(plumbing)行くの」
クレメンタインはもっとわけがわからなくなりました。
「パパはサイレント・ビーと配管工事をしに(pluming)行くんだ・・・」と彼女は思いました。
「さあ、そろそろおしまいにして。」「歯をみがいて、ベッドに入りましょう(climb into bed)! 明日は学校よ」・・・
クレメンタインは、ベッドの中でもんもんとしています。
「パパはサイレント・ビーと配管工事をしに(pluming)行くんだ」・・・
*****
リーン、リーン、リーン!
日が昇るよりずっと前にパパの目覚まし時計がなりました。
パパが作業着に着替えたとき、あたりはまだ暗くて寒かったのでした。
吐く息が真っ白に見え、寒さで顔がしびれる(numb)ほどです。
ママが寝返りをうち、「髪をとかす(comb)のを忘れないでね!」とつぶやきました。
パパはお弁当を持ち、 フォルクスワーゲンのコンビ・ユートに飛び乗り、フリーウェイにのって仕事に向かいました。
トンネルをくぐり、街の中心部を通り抜け、 丘の上に太陽がゆっくりと昇って来る(climbing)ころ、
ウッドビルの交差点で窓を開け、仕事仲間のサイレント・ビーことバーティを車に入れてあげました。
「おはよう、バーティー!」とパパはビーに挨拶しました。
でも、バーティーは何も言わず、ただうなずいて、お弁当らしきものを持ってパパの隣の席に座りました。
席に座ると、バーティーは髪をきれいに分けて、ハニカム(honeycomb)を上のポケットに戻しました。
パパは「冷えるなあ、バーティー!」 と言いました。
バーティーはまたうなずいただけでした。
「今日も、また仕事だ」とパパはため息をつきました。
「生まれてから(子宮:womb)から墓場(tomb)まで働き続けだ」と言いつつ、ポート・アデレードに向かって車を走らせ続けました。
*
パパとバーティーは現場に到着しました。
道具を車から降ろして、床下を掘り始めました。
掘って、掘って、また掘ります・・・。
「やれやれ、体の節々(limb)が痛くなったよ」とパパは言いました。
それにも、バーティーはただうなずくだけでした。
二人がパイプを取り付け、コンクリートを流し込むばかりにして、自分たちの仕事に満足していると、
背広を来た男の人がやってきて、ほめました。
その人は、「いいね! なかなかのできだ。お礼を言う借り(debt)ができた。」と言いました。
パパは「違うね、お礼じゃなくて800ドルの借りだよ!」 と言いました。
「ふーむ、そ、そうだね。もちろんだよ。もちろんそれも払わなくちゃ。」とその人は、ちょっとしらけ顔で言いました。
*
パパとバーティーはその仕事をおえるや否や、すぐに次の現場に向かいました。
でも、二人が次の現場に着くと、なんと、皆さんが見たらきっとびっくりしたことでしょう!
そこは散らかり放題に散らかっていました!
パパにはこれが全く気に入りません!
パパは変な風にママそっくりな言い方で、「これじゃまるで爆弾(bomb)でも落ちたみたいだ!」と憤然として言いました。
二人はますます一生懸命働き、
太陽はますます高く昇りました(climbed)。
まだお昼休みを取っていなかったので、二人ともくたくたで腹ペコでした。
とうとうサイレント・ビーことバーティはパパの耳のところに飛んでいきました。
すると、パパの耳にバーティーのお腹が「グー!グー!」とすごい音を立てて鳴っているのが聞こえました。
「そうだ、おれたち腹ペコだよな?」 とパパはききました。
「それとない(subtle)ほのめかしのつもりだったんだろう!」
「でもバーティはそれとなさ(subtlety)ってのは全然得意じゃないね」とパパは言いました。
二人の仕事仲間は、車にお弁当を取りに行きました。
それから、冗談を言い合いながらどこか座ってお弁当を食べるところを探しに戻りました。
「弁当は何?」パパは訊きました。
「ハムサンドイッチ?」
当たりでした。少なくとも、もともとはハムサンドだったのです。
バーティのお弁当は パンくず(crumb)でした。
パパはお弁当を手にして冗談を言い続けました。
「何かジャック・ホーナーみたいな気分だな・・・。親指を入れてプラムを引っ張り出した」とパパは言いました。
パパは座ろうとしたとき余り周りに注意を払いませんでした。
そして、ついうっかり、可哀想なサイレント・ビーことバーティの真上に座ってしまいました!
うわー! パパは叫びました。
サイレント・ビーことバーティは、どこと口には出せませんが、パパのあそこ、「おxxxり」、をまともに刺したのです!
うわー!うわー!うわー! パパは叫びました。
バーティーも可哀想なことになってしまいました。
ちょっとぺちゃんこになったし、針もどっかにいってしまいました。
その時、一体どこからやってきたのか、警察が突然やって来ました!
若い方の警察官はパパのそばを駆け抜け、サイレント・ビーことバーティの羽をつかみました!
「捕まえたぞ! こいつが犯人だ!」警官は叫びました。
「はてさて、お前はだれなんだ?」年寄りの太っちょ警官が尋問しました。
でも、バーティーは答えません。
「どうした? おしのふりか! そういうことをするのはいつも有罪のしるしだ!」警察官はきっぱりと言いました。
「違う、違う、違う!」パパは叫びました。
「彼の名前はバーティーです。でも、彼にはなんの責任もありません・・・」
「さて、さて、さて、アーニー、お前を逮捕する!」
「お前は裁判所で裁判にかけられ、そこでもし合理的な疑い(doubt)の余地なく有罪が証明されたら、お前は・・・」
パパはびっくり仰天しました(dumbstruck)。
「警部?」若い方の警官が 指摘しました。
「違う、違う、違う!」 パパは叫びました。
「彼の責任ではありません・・・」
「ビーことバーティ、お前にはしゃべらない権利がある、お前の言うことはすべて自分に不利な証拠として使用されるかもしれないし、使用される・・・」
「違う、違う、違う!」 パパは叫びました。
「違う、違う、違ううううう!」 クレメンタインは叫びました。
「クレメンタイン、起きなさい、クレメンタイン、悪い夢を見ているのね・・・」
ママとパパはクレメンタインのベッドのそばにいました。
スーザンは、なんとまあ、それでも目を覚ましません。
「バ、バ、バ、バーティ・・・」クレメンタインはしくしく泣いています。
「ただの夢なのよ、お嬢さん」ママが慰めました。
「ただの夢だよ」パパが優しく言いました。
それで、クレメンタインは息を深く吸って、考えを整理しました。
サイレント・ビーことバーティの誤認逮捕を心配する必要はありませんでした・・・
それはただの夢だったのです。
パパはもうすでに仕事に行く、サイレント・ビーと配管工事をしに(plumbing)行く準備をしています。
そして、もう少ししたら、もうちょっと寝んねした後、彼女も学校に行く準備をすることでしょう・・・後で、もうちょっと寝た後で。
そして、朝起きたら、彼女は スーザンにたった今見た夢の話をするかもしれません。
「パパがサイレント・ビーと配管工事に行った日」
© 著作権: リチャード・オブライエン(Richard O'Brien)、 2004年4月27日
A note to the story: This contains all the base words in English that are spelt with a silent b... it's a work which may help Childhood learners and people for whom English is a Second language ; Hope you enjoyed it
http://en.wikipedia.org/wiki/English_pronunciation
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